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2018年度に投稿した短報・報文⑤-2

執筆者の写真: バエバエ

前回に引き続き山陰むしの会会誌「すかしば 」への投稿分です。 別刷が欲しい方はお手数ですが、本ホームページの「お問い合わせ」、もしくはTwitterなどからお知らせください。詳しい内容が知りたい方は本書をお買い求めください(笑) すかしば No.66

大生唯統(2019)鳥取市雨滝におけるキボシマルウンカの記録.すかしば,(66):21. 本種は目立つ色彩をしており、それほど珍しい種ではないが県下の文献記録を確認できなかった。8月初旬に幼虫のみ得られ、約1ヶ月後に訪れた際は成虫のみ得られた。したがって、当地における成虫の出現は8月初旬以降であった。

大生唯統(2019)鳥取市若葉台でヤスマツトビナナフシとトゲナナフシを採集.すかしば,(66):36.

鳥取市若葉台(公立鳥取環境大学周辺)から県下では記録地点の少ない2種を報告。

大生唯統(2019)浜坂砂丘新記録のゲンゴロウ科2種.すかしば,(66):44-45. 浜坂砂丘(鳥取砂丘の一部)の湧水地からコガタノゲンゴロウとチャイロマメゲンゴロウを記録。当地は特別保護地区であるため写真記録のみ。後者は林成多氏に同定していただいた。これで浜坂砂丘で確認されたゲンゴロウ科は9種となった。例年、夏場に湧水地は干上がるが、今年は例外的に水位が維持された。その他、砂丘周辺の水生昆虫が湧水地をどのように利用しているか気になる。

大生唯統(2019)鳥取市若葉台でカタビロクサビウンカを採集.すかしば,(66):45.

県下では記録がないと思われる本種を報告。6月中旬にコナラやアカマツなどが優占する林縁をスウィーピングして得た。 この時期に意識してアカマツを掬えば記録が増えると思われる。

大生唯統(2019)鳥取県でゲンゴロウを確認.すかしば,(66):48. 県下でここ10年ほど記録が途絶えていたゲンゴロウの記録。ライトトラップで得られた。

<報文ピックアップ>

個人的に気になる報文です。

大河内 晃(2019)山陰地方で採集したグンバイムシ.すかしば(66),1-4.

島根県東部~鳥取県西部で得られたグンバイムシの記録。両県から11属23種が得られており、重要な記録ばかり。本報告が山陰のグンバイムシ相を明らかにする上で重要な文献になることは間違いない。ヤマコウバシグンバイ、ヤブニッケイグンバイ、ヤマグルマグンバイは山陰地方初記録。内、ヤブニッケイグンバイは本州初記録とのこと。

個人的に気になるチャイログンバイはウワミズザクラより得られている。また、鳥取初記録とされているヘクソカズラグンバイはどこかに記録があった気がする。

大浜祥治(2019)松江市本宮山山麓でセグロイナゴを発見.すかしば,(66):10-11.

丘陵地(というか山)の上部の畑地環境で発見された。環境写真付き。

野津幸夫・中野一成(2019)出雲市立久恵峡で採集したヤスマツケシタマムシとベーツヤサカミキリの記録.すかしば,(66):41.

前者は崖地のカンスゲから。鳥取県倉吉市の記録 星川(2018) 以来、山陰地方2例目。昨秋から崖地のスゲ類を叩きまくっているが本種は落ちない…。後者はカゴノキの枯れ枝から。山陰の記録は少ないが、沿岸部の植生(照葉樹林)が良く残っているので探せば広くいるかと。

などなど。あと、隠岐諸島の蛾類の報告がすごかったですね。

今年度投稿分の短報・報文は以上になります。5誌21報投稿できました。投稿ネタはまだまだ沢山あるので忘れないうちにどんどん投稿せねば。

2019年度は勝負ネタで査読付きや英誌に挑戦したいと思います(/・ω・)/

ではでは。


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