岡野・吉富・矢野(2015)を見てからずっと見てみたいと思っていたオオツチハンミョウの行動を野外で観察できたので紹介します。備忘録とも言いますが…。
*「」の中は岡野・吉富・矢野(2015)から引用したものです。写真の中のひよこメモは私が独自に付け足したものです。
ツチハンミョウ3属の行動の構成は岡野・吉富・矢野(2015)の結果と図2を見てください。まだオープンアクセスになってないですが、"ツチハンミョウ 交尾前行動"で検索すればリサゲに載せてくださっているのを読むことができます。
🥚ポンッ!
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🐥ピヨッ!
🐓
🥚
🍳ジュワッ!
読みましたか?では見ていきましょう!
◯オオツチハンミョウの交尾前行動(2020.Ⅳ.8 鳥取県東部)
「(1)互いの体同士が触れ合うと,雄が雌にマウントし交尾前行動を始める.」
「(2)雄は雌に背負われるように背面に位置する.」
「雄は雌の頭部から前胸背板にかけて口器で舐める.」舐めるというか小髭?でつつく感じです。
「交尾器の挿入に移行する直前に自らの触角を雌の触角の下からあてがうようにし,すくい上げるように下から上へ肥大部を用いて数回擦る.」
雌雄の体サイズ差から雄は一旦触角を解いて後方へ移動します(論文中でも考察で述べられています)。
雌の腹板末端部をこじ開けるために(?)雄は交尾器を上下に動かしているように見えました。
今回は交尾が成立しなかったので、「(0)交尾行動を開始せず,分離する.」へ。
非常に面白い行動ですね👀
別種同士だとどうなるのか、触角が欠損していたらどうなるのかなどなど疑問が尽きません。今度はヒメツチハンミョウの交尾前行動を見てみたいです(外灯巡りではかなり見るのですが...)。
引用文献:ツチハンミョウ属3種の交尾前行動.さやばねニューシリーズ,(19):44-49.
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