鳥取県からオオウバタマコメツキCyrptalaus yamato (Nakane)を報告しました。
日本産コメツキムシ科最大級の種にもかかわらず日本国内からは20 年ほど記録が途絶えていて生息が危ぶまれていた種でしたが、この度、鳥取県から再発見しました。
経緯として、2018年ごろに鳥取市に ”体表の色や質感が違う変なウバタマコメツキ” がいることに気づきました。オオウバタマコメツキは日本でも極めて稀な種と聞いていたのでまさかと思いつつ、コメツキムシ科の専門家である共著者に相談すると、その変なウバタマコメツキがオオウバタマコメツキであることが判明しました。その後も調査を進めていくと過去の標本も含めて、鳥取市を中心に複数地点での生息を確認できました。国内でも安定して採集されていた産地は奈良県春日山のみだったので、複数地点・複数個体が、しかも市街地周辺の低山で発見されたことは大変驚きました。これを機に国内他所での再発見を期待します。鳥取県の自然の奥深さに触れて、ますます虜になった思い出深い出来事でした。
鈴木 亙・大生唯統(2022)中国地方から再発見されたオオウバタマコメツキについて. Sayabane N.S., (46):29-32.
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